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天然皮革とは?合成皮革との違いは?雨に濡れたら?お手入れ方法も

 
  • そもそも天然皮革とは?合成皮革との違いって?
  • 天然皮革のメリットやデメリットはある?
  • 天然皮革のお手入れ方法は?雨に濡れたらどうするの?

天然皮革の読み方

天然皮革は
テンネンヒカク』と読みます。

天然皮革とは?

天然皮革とは、
牛や馬などの動物の皮に”なめし”の工程を加え革となったものを指します。

本革やリアルレザーとも呼ばれます。

これがこれまでの一般的な天然皮革の定義でした。

しかし近年では動物以外にも
キノコやサボテンなどからもレザーを作れるようになりました。

これらの皮革はヴィーガンレザーと呼ばれ、
現時点では100%天然皮革ではない(石油由来の素材が混在している)ものの
将来的には天然皮革にはいってくると思われます。

天然皮革と合成皮革の違いは?

天然皮革と合成皮革の違いは、
素材が『天然由来』か『石油由来』かということです。

人工皮革も含めて混合されやすいので、
細かい違いを書きました。

・天然皮革:牛や豚など動物の皮をなめして作られたもの
・合成皮革:ナイロンやポリエステルにポリウレタンなどの樹脂層をコーティングしたもの
・人工皮革:三次元極細不織布に樹脂を染み込ませたもの


人工皮革は牛や馬の皮革と同等の構造なので
より質感としては天然皮革に近い質感になります。

また3つのレザーには寿命の違いもあり、
合成皮革は約3年、人工皮革は約6年、天然皮革は10年ほどの耐久年数です。

※人工皮革と合成皮革の定義について、
皮革用語辞典にさらに詳しい内容がありましたので引用します。

人工皮革

革と類似の組織構造を持ち、類似の目的に使用される人工材料の総称。人造皮革あるいは擬革ともいう。

我が国では合成皮革とは区別している。

人工皮革は、表面だけでなく内部構造も天然皮革に模して製造されたもの。極細繊維(ナイロン、ポリエステル、レーヨンなどのマイクロファイバー)の立体構造を持つベース(通常は不織布)に合成樹脂を含浸させたものを、そのまま使うか、それをベースとし、さらに合成樹脂を塗布し銀面模様を付けて微細な連続気泡のある構造となっている。

しかし天然皮革の三次元立体構造を再現するには至っていないので、断面構造の状態は天然と人工皮革の区別に利用されている。

一般的に見かけの比重が小さく軽量であるが、引張強さや透湿性は天然皮革に劣る。衣料用としての薄物や靴に使われる。

衣料用のスエードタイプの人工皮革なども存在し、触感、耐久性、加工性などは合成皮革より人工皮革の方が良いといわれている。

JIS K 6601に靴の甲材料として人工皮革の定義があり、靴甲用人工皮革とは“高分子物質を繊維層に浸透させ革の組織構造に準拠して造られたもので、高分子物質は連続微細多孔構造を持ち、繊維層にランダム三次元立体構造を持つ靴の甲材料をいう”。

なお、合成材料では”Leather”を使用することはできなくなりつつあり、例えばISO 17131では Synthetic material with a PVC coating、あるいはSynthetic material with a polyurethane coatingのような表現が行われている。

合成皮革

皮革の人工代替品。人造皮革ともいうが、日本では人工皮革とは区別している。

擬革(イミテーションレザー)と合成皮革の明確な定義は無い。

人工皮革と合成皮革を総称して合皮あるいはフェイクレザーと呼ぶこともある。

合成皮革はビニルレザー(擬革)を改良、発展させたもので表面層のみを天然の革に似させている。

織布、編布、不織布などを基布とし、基布上に塩化ビニル(PVC)、ナイロンスポンジ(PA)、ポリウレタン(PU)などの多孔性の合成樹脂を塗布したあと、さらに仕上げ層として変性ナイロン、ポリウレタン、ポリアクリル樹脂などを塗布してひな(雛)型紙を使用したり、エンボス加工で皮革に似た外観を与えたりしたものである。外観、風合いはビニルレザーより革に近く、靴、ハンドバッグ、鞄、履き物、衣料、家具、ベルト、車両などに使用されている。

 

天然皮革のメリット&デメリット

天然皮革には、
メリットもあればデメリットもあります。

天然皮革のメリット

耐久性がある

天然皮革の寿命は10年と言われています。
しかし丁寧にお手入れをしてあげれば、
もっと持ちます。

合成皮革や人工皮革には、
加水分解という突然壊れる現象が起きますが、
天然皮革ではまずありえません。

エイジングが楽しめる

天然皮革は使い続けることで色合いや手触りが変化し、
深い味わいが生まれます。

革製品は自分だけの持ち物へと変化します。

また購入直後は硬いと感じる天然皮革も、
使っている内にだんだんと柔らかくなっていきます。

通気性が良い

天然皮革は生き物なので、
呼吸をしています。

そのため水分を吸収し、
汗を吸ったり分散させたりといった活動を行います。

実はエコ

天然皮革は食肉産業の副産物です。

お肉を食べていれば自然に発生する動物の皮を使っています。

皮革業界に対して動物虐待が叫ばれることもありますが、
レザーのために動物を殺すことはありません。

(お肉と皮の価格を比べても圧倒的にお肉の方が高いので、
皮革のためだけに屠殺をするのは非効率です。)

また天然由来の素材なので再利用も可能で、
サーキュラー・エコノミー(循環型経済)の担い手ともされています。

サステナブルな面での天然皮革にはメリットがあります。

天然皮革のデメリット

雨に弱い

天然皮革の大きなデメリットは、
水に弱い点です。

オイルドレザーのように一部水に強い天然皮革もありますが、
雨に濡れるとシミになったり、放置しているとひび割れたりしてきます。

手入れが必要

雨に濡れた場合はもちろん、
普段使いでもお手入れをする必要があります。

手入れをしていないと
皮革が劣化してひび割れが起きたりします。

また雨季にはカビが生えるなどのリスクもあります。

お手入れ方法

天然皮革製品の一般的なお手入れ方法をご紹介します。
  • ・乾いた柔らかい布で、やさしく拭いて埃や汚れを落としてください。
  • ・力を入れてゴシゴシとこするのではなく、やさしく何度もなでるようにして拭きとってください。
  • ・落ちにくい汚れは専用のクリーナーをご使用ください。
  • ・お手入れは専用のクリームで栄養補給をしてください。
  • ・水に濡れた場合は、すばやく乾いた柔らかな布で、軽くたたくように拭き取り、吸湿性のある紙類をつめて形を整えて陰干しをしてください。
  • ・ドライヤーや乾燥機などのご使用は革の変形や変質につながる恐れがあります。
  • ・濡れたまま放置するとカビの原因になります。
  • ・通気性の良い布袋などにいれ、風通しの良い場所で、重ねないで保管してください。

お取り扱いの注意
  • ・天然皮革は雨や汗などの水分に大変弱く、もっとも自然な革らしい仕上げほど色落ちなどのアクシデントがあります。また、シミや水ぶくれの原因となりますのでご注意ください。
  • ・長時間、日光などにさらしておくと、色やけすることがあります。
  • ・車内など高温な場所での放置は変形や変質の原因となります。

ケース別の対処法

「革は生きている」と言われることがあります。
革の成長を指す意味で使われることもありますが「革はデリケートな素材だからこそ大切に扱わなければならない」という意味も含まれています。
とはいえ、扱いの難しい面倒な素材というわけではありません。

革がこれだけ世の中に普及しているのは、正しいケアにより長く使える耐久性のある優れた素材だからこそです。
しかし革には弱点もあるため、それらのトラブルに対していち早く適切な処置をすることが大切です。
以下に、革製品を使っているときに起こりがちなトラブルの対処法について説明します。

本革は基本的に水に濡らしてはいけない

革は水に弱く濡れた部分が乾いてもシミとなって残ってしまう場合があります。
革靴やバッグなど雨に濡れる可能性のあるものは、あらかじめ「防水スプレー」をかけておきましょう。

撥水効果があるため汚れ防止にもなります。
撥水効果が弱まる前に再度スプレーしておくと安心です。

水で濡れたときは?

雨に濡れたり水をこぼしたりして革が濡れてしまったら、すぐに水分を取ることが大切です。
応急処置としては、乾いた布に水分を移し取るように優しくトントンと叩きましょう。

ティッシュでも何でもいいので急いで水分を取り除きますが、このときゴシゴシこすったり強く叩いたりすることは避けてください。
色落ちの原因になったりシミが深く入り込んでしまったりします。

その後は、風通しのよい日陰で乾かします。
アイロンやドライヤーの熱風・乾燥機などで乾かすのは、革を収縮させ傷める原因になるため気をつけましょう。

汚れがついた革製品のお手入れは?

軽い汚れなら固くしぼった布で拭いてもよいですが「革専用のクリーナー」や「レザーソープ」などで汚れを落とすのが安心です。
皮脂や手垢などの汚れを落とすだけでなく革を保護する働きをもつものもあるため、いざというときのお手入れ用品として揃えておくとよいでしょう。

傷がついてしまったら?

細かな浅い傷なら以下の方法で目立たなくすることが可能です。
まずは、傷の上からブラッシングしてゴミやホコリを落とします。

小さい傷ならブラッシングを丁寧にかけてぼかすことにより、傷跡が目立たなくなるでしょう。
その後、柔らかい布で乾拭きをして汚れなどを取り除きます。

革専用のクリーム少量を布に付け、傷の上を優しくなぞるようにくるくるとクリームを塗り込みます。
全体にクリームを薄く馴染ませ、5~10分ほどおいてクリームが中まで浸透したらさらにブラッシング。

傷と周囲をなじませるように少し強めにブラッシングしてみてください。
最後に余分なクリームを拭き取り乾拭きをして仕上げます。

艶が出てある程度は傷が目立たなくなっているでしょう。
ただしやわらかい革についた傷や深い傷・大きな傷は、この方法で補修することは難しいです。
かえって傷や周囲の革の状態を悪化させることがあるため、大切なものなら革のリペアを行っている専門の業者に修理を依頼するのがおすすめです。

色落ちや色移りしたときは?

革は染色の方法によって色落ちや色移りする場合があります。
バッグとの摩擦で「着ている服に革の色が移ってしまう」というケースもあるのです。

とくに雨に濡れたり汗をかいたりしたときは色移りに注意しましょう。
また、反対に淡い色の革製品に濃色の衣服の色が移ってしまうこともあります。

クリーム色や薄グレーなどの淡い色合いのショルダーバッグやハンドバッグに、デニムのジーンズの色が付いてしまったケースです。
歩くときにバッグがちょうどジーンズの太もも部分に当たってこすれたために、青い色が付着してしまうことも。

そのようなときは、色移りに気がついたらすぐに対処することが大切です。
まずはざっとホコリをブラシか布で払い落とします。

革専用クリーナーを布にほんの少量付けます。
クリーナーを大量に付けてこすると色落ちする可能性があるため、まずはごく少量から試してみましょう。

汚れの部分にクリーナーを付けた布をぽんぽんと軽く叩いてクリーナーとなじませます。
汚れが緩んで浮いてきたら、ティッシュや布のきれいな部分で汚れをこすらずに吸い取りましょう。

強く押し当てたりこすったりしないよう気をつけてください。
汚れが落ちたら優しくクリーナーを拭き取っておきましょう。

その後は、色落ちや色移りを防止する「カラーストップスプレー」や「色落ち防止剤」などを使って保護しておくことをおすすめします。
どうしても色移りの汚れが落ちない場合は、革製品を扱うクリーニング店か革の修理業者などに相談してみましょう。

カビが生えたときは?

革は保管環境によってカビが発生することがあります。
北向きの玄関のシューズボックスに入れた革靴に、気がついたらカビが生えていたという経験がある方もいるのではないでしょうか。

「湿度の高い場所に保管している」「汚れを放置しておく」「保護クリームを塗りすぎる」こともカビの原因になります。

カビを発見したときはすぐに固く絞った布でカビを拭き取ります。
その後、天日干しして日光消毒しましょう。
夏の炎天下に長時間天日干しすることは避けてください。

頑固なカビの場合は、上記のようにカビを拭き取ったあとに希釈した「エタノール」をスプレーで革に吹き付けます。
その後天日干ししてください。
最後に保護クリームを薄く塗って終了です。

あるいは「革製品専用のカビ取りクリーナー」を使ってもよいでしょう。
カビの再発を防止するタイプのものもあります。
必ず使用方法をよく読んでから使いましょう。